難易度:★★★☆☆
衛星リモートセンシングの中で、近年特に注目を集めているのが合成開口レーダー(SAR)です。光学センサを搭載した衛星は、夜間や曇天時に地表を観測することができませんが、SARは雲を透過するマイクロ波を自ら発射し、その反射を計測するので、夜間や曇天時でも常に情報を得ることができます。また、差分干渉処理の技術を使えば、数センチ単位で地表の動きを計測することも可能です。元々は軍事技術でしたが、現在では防災、森林、農業など、様々な分野で利用されています。
本クエストでは、SARで観測されたデータを正しく解析するための知識を学びます。観測の仕組み、マイクロ波の特性、衛星搭載SARの歴史と動向、圧縮されたデータの再生原理、観測時の角度の違いによる影響と補正方法など、SARに関する理解を深めます。
Mission 1
SARは、光学センサのような可視光線や赤外線ではなく、マイクロ波を使った観測を行っています。また、目的に応じて観測モード(空間分解能や観測幅)を変更することが可能です。このMissionでは、マイクロ波の特性や観測の仕組みなど、SARデータを利用するための基礎知識や、SARの歴史や最近の動向を学びます。
本コンテンツの「イントロダクション」です。
「マイクロ波の特性」について学びます。
「衛星搭載SARの歴史と動向」について学びます。
Mission 2
地上で受信する生の観測データは圧縮されており、それを再生処理することで、各種解析に利用できる状態になります。このミッションではSARデータの再生原理について学ぶことで、SARによる観測の仕組みやデータの特性について理解を深めます。
「レンジ圧縮」について学びます。
「アジマス圧縮」について学びます。
「SAR再生処理アルゴリズム」について学びます。
Mission 3
SAR衛星は斜め上から地表を観測しており、観測時の角度(入射角)の違いによって画像の見え方に違いが生じます。また、観測に使用するマイクロ波の波長帯の違いや、地表の対象物の状態によって反射の強さが変わります。このミッションでは、このようなSARデータの特性について学び、SARデータを正しく判読するための知識を身につけます。
「SARデータの幾何(ジオメトリック)特性」について学びます。
「SARデータの輝度(ラジオメトリック)特性 -観測システムに依存するもの」について学びます。
「SARデータの輝度(ラジオメトリック)特性 -ターゲットに依存するもの」について学びます。